リンパとは
(奥さんブログ)
この間手術の説明を聞きに行ったとき、
「リンパを郭清する」
と言われました。
郭清(かくせい)とは、悪いところをごっそりとると言う意味です。
リンパは腫れていないし、転移はないように思えると言われています。悪くないならば取りたくないです。本で郭清するリンパの範囲を確認して、あまりの広範囲に卒倒しそうになりました。
ところで、リンパとは何でしょう。
リンパの流れが悪いからむくんだ。
風邪を引いたからリンパ節が腫れた。
口にはしますが、本当にそれがなんなのかはわかっていませんでした。
まず、「リンパ」と名前がつく単語がいくつか出てきますので、ざっと整理します。
リンパ液の管のことをリンパ管と言います。
血液は心臓をポンプとして前進に流れていますが、リンパは筋肉運動で流れます。だから、運動しないとリンパ液が滞るんですね。
リンパ節とは、リンパ管とリンパ管の間に有る節目のこと。
ここは濾過装置の役目があります。リンパ液のなかには、血漿以外に身体に入った細菌やウイルスもあります。濾過装置の中には、マクロファージという細菌を捕食してくれる人たちがいます。リンパ節が腫れているときは、マクロファージが細菌をめったうちにしてくれている反応だと思われます。感謝感謝です。
リンパ管は、静脈と平行に走っています。
心臓からでて体中を巡り、鎖骨周辺にある最終集積所に集まります。リンパ節で濾しとられた不要物は腎臓にあつまり、尿として排出。それ以外は、再利用されるのです。
リンパ管は、壁が薄く大きな分子のタンパク質や病原体など、通常血管に入らない物も通すとか。
だからたぶん、がん細胞も通すのでしょう。がん細胞が転移するための道を閉ざすために、リンパを郭清するのです。
悪くなっていないリンパをとることが必要なのは、イヤだけど、わかりました。
ただ、リンパの働きは身体にとってとても大事なものです。これを取ってしまって本当に大丈夫なのでしょうか。
実はリンパ管には驚くべき能力があります。
なんと、
「わき道を作る」ことができるのです。
リンパ液は流す必要があります。どうしても最終集積所まで運ばなければいけません。だから、少しずつではありますが、切断されたリンパ管の間にわき道が作られるそうです。
身体、まじすげえ。
このわき道の原料は、昨日書いた免疫の記事同様タンパク質です。だからこそ手術前までに、タンパク質増強計画を粛々と遂行しなくてはならないのです。
当然、わき道を作るまでには時間がかかります。どのくらいでできるのかは人それぞれだそうなので、私がどうなるのかはわかりません。
また手術直後は、うまく排出できないリンパ液を排出するために、身体に管をさすんですって。
いやだ怖い。
ところがこの管をさすことで、感染症を引き起こすことがあるそう。この感染症と対抗するのも免疫力。
だからやっぱり、タンパク質をとらなければいけませんね。
新たにできたわき道は、あくまでわき道です。本来のリンパ管が高速道路だとすると、わき道はきっと細いし通りが悪いはず。だから、リンパ液を滞らせるような生活習慣は一掃する必要があります。
わたしはそれを「パナシ」と言うことにしました。
座りっぱなし、動きっぱなし、(乗り物に)乗りっぱなし、寝っぱなし。
同じ動作が続く「パナシ」はリンパの流れが悪化するに違い有りません。
今から少しずつ、生活を改善して慣れることにします。